瓦屋根とスレート屋根ではどちらが良いのか?
近年の住宅屋根には、「瓦屋根」と「スレート屋根」が約半分以上を占めています。
どちらもメリット、デメリットがあり、メンテナンスも費用な屋根材です。
ここでは、新築時にどちらの瓦にしようか悩んでいる方、または瓦屋根からスレート屋根にリフォームを検討している方向けに、それぞれの特徴をご紹介していきます。
瓦屋根の特徴
メリット
耐久性が高い
瓦の最大のメリットと言えば、その耐久性です。
その耐久性は、約60年と言われており、どの屋根材よりも長持ちします。
和の意匠性がある
昔ながらの和風なデザインを出せる瓦は、瓦屋根しかありません。
和瓦風の金属系の屋根材も出ておりますが、やはりこの重厚感あるデザインは、本物に勝ることはありません。
断熱性がある
和瓦は、数ある屋根材の中では断熱性が高い屋根材となっています。
熱伝導率が低いため、夏は室内の温度を下げ、冬は、熱の損失を防ぎ、暖かく過ごすことができます。
デメリット
重たい
瓦屋根の最大のデメリットと言えば、その「重さ」です。
このデメリットが無ければ、現在でも人気のある屋根材であったと思います。
屋根が重いと、地震による影響が大きく、倒壊リスクが高まります。
実際に、歴史に残る大地震の被害状況を見ると、ほとんどの瓦屋根のお宅が倒壊していました。
それほど、このデメリットは見過ごせない内容となっております。
自然災害に弱い
地震以外にも台風などで、棟瓦が崩れたり、剥がれ飛んでしまうリスクもかかえます。
劣化してくると棟瓦が崩れるリスクは高く、その修繕費用は割高となります。
メンテナンス方法
瓦屋根のメンテナンスは、基本的には必要ありません。
しかし、瓦を固定している「銅線」や「漆喰」などは、年数が経つと劣化してくるため、メンテナンスが必要となります。
スレート屋根の特徴
メリット
比較的軽い
スレート屋根のメリットは、その軽さです。
瓦屋根の約半分以下の重さとなっています。
耐震性に優れており、近年の新築ではこの屋根材を多く使用しています。
洋風なデザイン
平らにすらっと葺かれているスレート屋根は、洋風デザインの外壁にとてもマッチします。
そのため洋風デザインが好きな方に選ばれている屋根材です。
デメリット
耐久性が低い
スレート屋根のデメリットは、その耐久性の低さとなります。
メンテナンス頻度は、10年周期がべストであり、30年目には葺き替えが必要になるほど、長持ちしない屋根材です。
メンテナンス方法
比較的、劣化少ない場合は「塗装」によるメンテナンス、雨漏りや劣化が進んだ場合は、「重ね葺きや葺き替え工事」が必要となります。
まとめ
瓦屋根は耐久性が高いですが、重さというデメリットがあり、スレート屋根は耐久性は低いですが、軽いというメリットがあります。
新築で躯体の強度が保てるのであれば「瓦屋根」、躯体の強度が低く、洋風なデザイン、劣化した建物には「スレート屋根」がおすすめでしょう。
状況や好みによって、選び方は変わってきます。
しっかりメリット、デメリットを把握して、検討してみてください。